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【イベレポ#03】TechCrunch Tokyo2019

イノベーションはここから!TechCrunch Tokyo

2019年11月14日(木)、15日(金)の2日間にわたり、渋谷ヒカリエホールにて、スタートアップとテクノロジーの祭典『TechCrunch Tokyo 2019』が開催されました。
今年で9回目を迎えるビジネスイベントには、国内外から多数のゲストスピーカーが集まり、会場は熱い思いを持ったスタートアップ企業20社と満員の観客で熱気の渦に包まれました。その初日の様子をご紹介します。

Firstside Chat:
最新ガジェットを試し購入できるリーテル・アズ・ア・サービスb8taの戦略

まず、Engadget中文版編集長・Richard Lai氏をモデレーターに、b8ta共同経営社・Vibhu Norby氏がb8taの戦略を語ります。

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b8ta社は、テクノロジーブランドのショールームを提供する、リーテル・アズ・ア・サービス(商品を持たない小売)を手がける企業です。
2019年12月には、ドバイに新店舗をオープンするというNorby氏。
時代が変わりオンラインで物が買えるようになっても、リテールは店舗での体験が非常に重要だと語ります。

ステレオはどんな音、ブランケットはどんな手触りを感じなければわかりません。だから、お客様が店舗でどんな体験をするのか、ブランド体験をするのかということは変わっていかないもので、なくしてはいけないものだと考えます。( Norby氏)

なぜこんなにも日々商品が出るのかを考えたとき、企業側も自分たちの商品を、パッケージに入れて棚に入れるのは好きではない、もっと顧客との関係性を保てる売り方を求めているのだと気づいたといいます。
そこがb8ta社のビジネスモデルの出発点でした。

「消費者家電はアメリカでは50%がオンラインで買われていますが、人々がお店にはいって、いろいろな製品を試す。これはアマゾンではできません。そこで、私たちがサービス、スペースを、デモ用スペース、説明員を提供するということです。お客様の反応はアナリティクスなどを利用してレポートとしてメーカーに提供します」( Norby氏)

”体験”があるかどうかが他店舗との違いであり、いろいろなブランドの商品を手にとることができるという”ディスカバリー”を提供しているのがb8ta社の特徴というNorby氏。30分以上店内にいるという顧客も多いそうです。

世界展開も積極的に行なっており、次の市場はどこかと聞かれると、Norby氏はこう答えました。
「日本はいい市場だと思います。銀座はアジアのハブにもなっているし、こうしたイノベーション環境はほかにない。技術も強力です。アジアでどこかと聞かれたら、まず日本というでしょう」

Firstside Chat:自動運転OS「Autowareが作り出す未来」

続いて、TechCrunch Japan編集統括・吉田博英氏とティアフォー取締役会長兼CTO・加藤真平氏が登壇。いま大きな注目を集めている自動運転が実現する未来像について語りました。

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ティアフォーは、自動運転技術のベンチャー企業です。自動運転プラットフォーム「Autoware」も開発しています。
一社でやるのではなく、まわりのパートナー企業とアライアンスを組むとい
う戦略を取っているという加藤氏。そのため、「Autoware」もオープンソースにしており、「世界連合軍でAutowareを作るのが野望」と語ります。

衝突回避など半自動運転機能がついた車は出てきていますが、もう一歩進んだ、人間がドライバー席に座らない自動運転車については、どんな車両になるのか、各社で認識が異なっています(加藤氏)

「Autoware」を搭載した自動運転車は、3次元を捉えられるカメラを使って非常に細かな制御まで可能だとのこと。
ここで、2020年東京五輪・パラリンピックで始動予定のトヨタの自動運転EV「e-Palette(イーパレット)」が紹介されました。この車両には、ティアフォーの技術が採用されています。

途中から、会場にいたJapanTaxi代表・川鍋一朗氏も登場し、3人で熱い議論を戦わせます。「自動運転は100%タクシーから実装される」と川鍋氏。
ドライバー問題に対しては、完全自動運転タクシーが実用化されても、無人運転にはなりにくいと語ります。

その理由としては

「コスト的に貨客混載にすべきですが、これを無人でやるには大変な設備投資が必要になります。なので、自動運転タクシーになり、特別なスキルがなくてもドライバーになれる日が来たとしても、ドライバーそのものがいなくなることはないと思います」(川鍋氏)

スタートアップバトル

次に、いよいよ今回の目玉である「スタートアップバトル」が始まりました。
設立3年未満、正式ローンチ1年未満のプロダクトやサービスを持つスタートアップ企業によるピッチコンテスト。
今年はなんと過去最多となる約130社の応募があり、その中からファイナリストとして20社が選出されました。
当日は、5社ずつA・B・C・Dの4ブロックにわかれ、3名の審査員と観客の前でプレゼンをし、ファイナルラウンド進出をかけて熱い戦いを繰り広げました。そのなかからいくつかのチームをご紹介します。

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YUP

現在加速度的に増えているフリーランスの悩み・お金の問題を解決するサービス「yup」

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yupが提供するのは、フリーランスの悩みは、仕事をしても報酬がすぐに入金されないこと。そこで、手数料10%で1ヶ月先に支払われる報酬を即日受け取れる報酬即日払いの仕組みを考えました。
シンプルな使い方や、審査時間は最短で60分というスピーディさも魅力のサービスです。
審査員からは「お金を払うクライアント側のリスクについては、登録した個人データを活用して提携先の外部信用機関が与信を行うとのこと。
競合他社と比較しての強みとしては、「借りる」という資金調達のサービスではないので安心して利用できると答えました。

マッシュルーム

独自の認証技術を組み込んだスマート宅配ボックスの設置・運用サービスを提供している企業「マッシュルーム」

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宅配ボックスの利用は浸透してきましたが、どこに設置するかが悩みどころ。マッシュルームの宅配ボックスはスマホで配達・集荷・受取の解鍵認識がセキュアにできるため、設置に際して特別な通信インフラや電源を確保する必要がないのが特徴です。
「どうやって設置台数を増やしていくのか」という審査員の質問には、「ボックス自体は数十ドルで製造できるので、インフラ系のパートナー企業にコスト低く在庫を持ってもらうことを考えている。
ECサービスの会員制サービスと提携したり、携帯通信会社や顧客チャネルを数千万規模で持っている会社などと提携して、その利用者に無料で配布することも可能ではないか」と答えました。

SE4

ロボット遠隔操作の技術開発を行っている企業「SE4」

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独自開発したVRシミュレーターを使用して、通信遅延環境でも遠距離からロボットにユーザの意図通りの動作を自律的に実行させる技術を開発・提供し、孫泰蔵氏のMistletoe社から出資を受けています。
「宇宙産業革命を起こしたい」というSE4。
宇宙に人間と同等の知恵を持ったロボットを送り、火星のような30分の通信遅延が生じる遠隔地でも建設や組立をさせることができるロボット制御プラットフォームを作っています。
変化をまとめて定義してロボットに送るため、通信遅延にはまったく影響されないのだそうです。
審査員からの「通信遅延になぜ影響されないのか?」という質問に対しては、「リアルタイム制御ではロボットの個々の動作が操作の対象になるが、人間がVR上でシュミレーションをし、してほしい動作をまとめて定義してロボットに指示するため、少ない指示回数で作業効率を上げることができる」と答えました。

新しい技術に期待が高まります。

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スタートアップバトルは、11月15日にファイナルラウンドが開催され、最優秀賞には、音声解析AIを搭載したクラウド型IP電話サービス「MiiTel」(ミーテル)を開発・販売するRevCommが選ばれました。

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写真提供:TechCrunch Tokyo 2019

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まとめ

今年も130社のエントリーがあるほどの日本で随一のベンチャーイベント。これだけオープンにベンチャーが集まると、優勝したベンチャーにとっては大きなブランドにもなります。
私たちイベントレジストも、2011年に創業したベンチャーの一員としても、一緒に日本のベンチャー企業の機運を盛り上げたいという気持ちでイベントをサポートしています。

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世の中にはさまざまなプロダクトあふれていますが、世界を革新していくイノベーターたちのアイデアは尽きることがありません。
既成概念を自らの手で打ち砕き、「世の中をもっと変えていきたい!」というスタートアップ企業の熱い思いに、イノベーションに満ちあふれる素晴らしい未来を見た1日でした。

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